デザキャリ

グラフィックデザイナーのキャリアについて考えていきます。

【デザイナーの転職】企業研究は不景気だからこそ大事

コロナ禍で世界的に不景気の予感

グラフィックデザイナーで、現在転職を考えている方は気にされているであろう

不景気からの求人倍率の激減問題について、私も最近よく考えています。

転職系Youtuberのチャンネルなどでも話題になっていますね。

 

『この雰囲気はリーマンショック前夜の空気に似てやがる…』

歴戦の猛者なら感じているのではないでしょうか。

うまく言葉には出来ないけれども、ジワジワと迫りくる感じ、

もはや懐かしささえ覚えてきますね…。

 

2000年代前半の就活・転職活動を一言でいうと、

「本当に仕事が見つからなかった。正直、微妙な会社でさえ受からないほど

門が狭かった」に尽きます。

 

優秀な方ならともかく、私のような凡人は、本当に何十社受けても受からなかったです。

クリエイティブ系に特化したエージェントもあまりなかったですし。

(どちらかというと人材派遣中心だった気がします…)

 

デザインの受注は不景気に影響を受けやすい(ただし取引先による)

不景気の足音も聞こえる、今後に備えて転職するにあたり、

どういう点に気をつけてデザイン会社・制作会社・中小広告代理店を

選ぶのが良いのか、自己の経験を踏まえて振り返りたいと思います。

 

 

リーマンショック前夜、私は都内の某おしゃれタウンで、

ミドル価格のアパレルや外資系ブランドを中心とした案件を抱えている

デザイン会社に在籍していました。

※写真はイメージです

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この会社には2年ほどいましたが、倒産したため強制退職することに。

 

高い洋服と言っても、世の中にはもっと高額商品を多く含むジャンルがありますよね。

例えば不動産、自動車など。

 

実は会社が倒産するのは初めての経験ではなかったので

この点の反省を踏まえ、このデザイン会社の次の会社は、

下記の内容を満たす会社に行こうと思いました。

  • 高額商材を取り扱っているクライアントがいるか
  • デザイン会社だと直取引があまりなかったので、代理店がいい
  • おしゃれなデザインは手数の幅が狭まる、泥臭いデザインも出来たほうが
    将来的に食うに困らないのでは?

プラスで、その当時「東京ではなくあえて地方でデザインをやる」みたいな

文化が話題になっていました。それに感化されたのは、私だけではないと

思ってるんですけど、この話をリアルでしたことがないので堂々とは言えません。

当時デザイン雑誌などにも載ってたと思うんですが…。

そういうわけで、上記を踏まえて入社したのは都内ではなく、

郊外(首都圏)の小さな広告代理店です。

 

直クラ(高額商材)のおかげで、倒産もせずボーナスも比較的多く貰って、

安定しているといえば安定している会社でした。

業界特化型の会社ではなかったので、案件の幅は広く、いろいろなテイストの

デザインに挑戦できたのは面白いこともありましたし、営業とのやり取りも

現在のインハウスの仕事で活かせていると思います。

 

転職は企業研究をしっかり行うべきだったね…

結果的に転職して、この代理店に入った事は今でも良かったと思っていますが、

私の場合、会社を選んだ動機が

「この会社でしかできないこと・この会社だからできること」ではありませんでした。

正直、上記にあげた内容の会社は世の中にいくらでもあると思うんですよね…。

 

お世話になっておいて失礼ですが、今思えば「突出した強みはないけど

そこそこにいい感じのデザインをあげてくれる会社、しかもなるはやで」って

それはそれで発注側としては使い勝手が良いです。

そういうスタンスの会社だったので、倒産しなかったのかもしれませんが…。

 

会社のカルチャーと自分の価値観が合うか

この会社には7年ほど在籍していましたが、辞めた理由のひとつとして

自分なりに一生懸命努力をしてみたけど、会社のカルチャーが自分に

合わなかったことが最大の理由です。

最初に感じたカルチャーが合わない違和感は、時間が経っても解決しない

ということを私は7年かけて痛感しました。

 

仕事が出来ないから出来るように努力する、はいつか努力が実ることが

あるかもしれませんが、カルチャーフィットは、努力で解消できる範囲って

そう広くはないです。

 

「カルチャー」は「価値観」と読み替えてもいいと思います。

お互い認識をすり合わせることは出来ますが、異なったものを

完璧に重ねるというのはなかなか難しいものです。

 

100%シンクロしなくても、せめて80%くらいはシンクロできると

長く働きやすいと思います。

この辺りは個人差があると思いますが、私はそう考えています。

 長時間労働も体に良くないですが、カルチャーが合わない場所で働き続けることもまた

体に良くないので、転職を考えている方は、その点もしっかり調べておいたほうが

良いかと思います。

 

私はストレスから急性低音障害型感音難聴良性発作性頭位めまい症を立て続けに

発症してしまったので、ストレスはナメてはいけませんよホントに…。

メンタルにこなくても、体に現れたりしますから。

 

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特にデザイナーの方は、労働時間的に会社にいる時間が長いですから、

その長い時間居続ける空間が無理!っていうのは悲しいことです。

 

 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる式転職活動

不景気で門戸が狭いと、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる気分で応募しがちですが、

下手な鉄砲で入れてくれるところは大概ヤバいです。(経験者談)

当時の私は、焦ってしまって完全に下手な鉄砲モードで転職活動をしてしまいました。

スナイパーのように、しっかり照準を定めた会社選びをすることは

時間がかかったとしても、長い目で見ると自分にプラスになると今は思います。

 

私は転職は現職が7社目なのですが、昔は「駄目でも転職すればいいや」

と軽く考えていました。

確かに転職すればいいだけなのですが、

  • 企業研究をしっかりする
  • 会社のカルチャーについても理解した上で入社する

をしていないと、結果的に解雇されたり、自己都合退職することに繋がってきます。

私の場合は自己都合退職より、突然解雇されたことの方が多いです。

 

 会社のカルチャーにあわない≒解雇もありえる

デザイン会社は規模が小さいので、

社長≒会社のカルチャー、会社のカルチャーと合わない≒社長と合わない

≒\(^o^)/オワタと思っていただいて問題ないです

(最近\(^o^)/オワタの絵文字見ないですね)

 

私は、これに気がつくのにめちゃくちゃ時間がかかってしまいました…。

誰も教えてくれないから自発的に気づくしかないっていう…。

 

本当にスナック感覚で解雇してくる会社が多いそうで、

以前自分の労働問題について弁護士さんに相談した際も

「デザイン業界の社長さんは解雇を軽く考えてる人が本当に多い」

と仰っていたので、そういうのが常態化してるんでしょう。

 

自分を振り返ってみて、デザイナーでも、いやデザイナーだからこそ、

転職先がその後のキャリアを大きく分けてしまう事に

気づいていない人が、過去の自分も含め少なくないと感じています。

 

まとめ

私は現状の仕事に満足していますが、もっと転職する際に企業について考えたり

調べたりすればよかったなと考えることが多々あります。

転職を考える若いデザイナーの方には、私の轍を踏まずに

キャリアを積んでいってほしいです。

 

ピンチはチャンスですので、GW前に一度仕事の棚卸しをしてみるのも

良いかもしれません。

私も直近の転職の予定はありませんが、外出できないこの機に

職務経歴書ポートフォリオなどの資料を作り直してみようかなと思っています!

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